泡。シャボン玉、ボディーソープ、炭酸飲料。まだまだ“泡“はあるだろう。

私は泡を見ると壊したくなる。その理由は自分でもわからないけれど、とてもその衝動に駆られてしまう。皆、それを不思議がる。私にとっては最近の一番の楽しみかもしれないというのに。一生理解されないのだろうか?幼馴染の優に相談しても理解は得られなかった。

 

「壊したくなるってどういうことだよ。俺には理解できねえなー。」

「え、この泡を見ても?」

「この泡も何も、泡なんてみんな一緒だろ。」

 

うーん、なぜ理解されない?私の頭は狂っているとでもいうのか?ずっとモヤモヤしながら生きるなんて御免だ。誰か理解してくれる人はいないのか。あのベールに包まれた“正体“を知りたくはならないのか。優に見せたのはメロンクリームソーダのふつふつと湧き上がってゆく小さな泡。あの泡は実に魅力的で、小さければ小さなほど“正体”が気になってしまう。

この衝動に気付いたのは3年くらい前。ふと、公園で小さな子がシャボン玉を吹いていたとき。ただただ、壊したくて。潰したくて。もちろん子供を泣かせてはいけないので割りはしなかった。一体この感情は何なんだろうか。アメリカの学者か誰かが解明したりしてないか図書館へ足を運びたい。きっと、絶対そんな研究結果はどこにもない。家族には笑われるだろうと思い一度もこのことを明かしてはいない。

少し、自分で探ってみよう。他人に頼ってばかりじゃ埒が明かない気がしてきた。...まずは何から始めようか。

 

自分で探ろう、そう決めて1週間が経った。結局未だ何もできていない。...何をすればよいのかわからないからだ。計り知れない魅力に溢れる泡たちについての、研究?それとも自分なりの感情を表現する論文?色んな泡を撮り、それぞれの違いを観察?一体何がよいのか、選ぶべきなのかすらわからない。かといって相談できる相手など1人もいないし。泡について相談って何?“ちょっと泡について細かく考えたくてさー?”とか?わからない人からすれば、なんだこいつ、の一言で終わるじゃん。自分で考えようとしたら余計に混乱してきた。

 

少し、“泡”は眠らせよう。

 

 

 

 

 

【初なので後書き】

多分これは短編になると思います。思い出した頃に出て来そう。

これを噛み砕けたらコメントでもなんでもお待ちしております。

泡やね。